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総会開会挨拶  

日本ALS協会会長:松本 茂(奥様代読)  

皆様、お忙しい中を平成九年度日本ALS協会総会にご参集くださりありがとうございます。

日本ALS協会も松岡事務局長はじめ多くの皆様のご尽力のおかげで、その活動の成果が少しづつではありますが、見えるようになってきました。

国会や厚生省でもALS、ALSと話題にのぼるようになりました。ジャルサ四〇号にもありますように、最近は国会でもひんぱんに取り上げてくださっています。

厚生省には大臣が変わるたびに陳情しています。現在の小泉厚生大臣にも二月二十七日、呼吸器を着けた二人の患者、後藤武雄さんと橋本操さん、そして付き添いの方々、松岡事務局長の九名で陳情してくださいました。これもジャルサ四〇号に載っています。

ALSという病気は一〇年前には一般の人は誰も知りませんでしたが、この一〇年、皆さんのご協力のお陰で、テレビ、新聞などが協会の活動を取り上げてくれ、社会の人に知ってもらうことができ、活動がやりやすくなりましたが、まだまだ社会での認知度は不十分です。今後とも皆んなで活動を広げ、啓蒙の手を緩めないようにしたいと思います。

次は、まだ具体的に決まってはいませんが一九九九年、日本でALSの国際会議を開くようにとの打診があり、現在手続きを始めています。日本も世界の国々と肩を並べ、ALSの研究や交流を行い、大きく前進したいと思いますが、いかがでしょうか。

話によりますと、これまでの国際会議には患者や人工呼吸器を着けた患者はあまり参加しなかったようですが、日本でやるときには患者がいっぱい集まって来て、呼吸器を着けても人間らしく生きていけることを皆さんに見てもらいたい。「なるほど日本は頑張っている」といってもらえるようにと、私は夢を膨らませています。まだ決まっていない予告を申し上げ、失礼とは思いますが、関係者の皆さんのご検討、ご協力によって本番が決まりましたら、皆さんで盛り上げ、実り多い国際会議にしたいと思います。

ご承知のように、ALSはさまざまなタイプがあります。進行が止まったように呼吸器を着けず一〇年、二〇年、と生きた人を何人も知っています。私は呼吸器を着けてから一〇年、進行が止まったと思うほど落ちついています。素人考えですが、呼吸器のお陰で酸素が体内に十分に行き渡るからではないだろうかと思っています。いろいろなタイプがあるからといっても、治った人は知りませんが、進行が遅い人や止まる人はあると思います。

「必ず一度は止まるもの」と信じて気を落とさず、勇気をだして頑張ってほしい。

これまでの活動の成果として、今ではレンタルで呼吸器を使える時代になりました。さらに国に働きかけて在宅には二台を備えられるようにしたいと、いま、考えています。呼吸器が二台あれば安心ですし、外出などもやりやすくなります。どうか呼吸器を着けて長生きをしてほしいと思います。一つしかない命、死んだら終わりです。ALSはどこも動かなくなっても頭は生きているので看護の手が届けば社会人、届かなければ廃人となります。この介護、看護の問題こそ私たち自身が生きてねばり強く運動していかなくては実現しません。

最後になりましたが、今年こそ、この協会が法人に生まれ変われますよう、いま厚生省などでは法人の不正事件や有名無実の法人など騒がれていますので、法人の認可は難しいかもわかりませんが、私たちにとっては協会の法人化は長年の宿題ですので何としても実現したい。できない時は私の責任問題だと思って一生懸命取り組みますので、どうか皆様の積極的なご支援をよろしくお願いいたします。

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